My important place【D.Gray-man】
第43章 羊の詩(うた).
「ひとりにはさせない。俺がコムイとどうにか話をつける。傍にいるから」
「ッん、…うん…っ」
「だからその体のこともちゃんと教えろよ。全部聞くから」
「っうん…ッ」
こくこくと何度も強く頷けば、少しだけ声に出してユウは笑った。
その些細な声にも胸の奥は熱くなって、強く締め付けられる。
「顔、ぐっしゃぐしゃだな」
「ぅ…ぅう…っだ、って…ッ」
「やっとまともに泣いたかと思えば、んな大層な泣き方するのか。お前」
「違…っ」
いつもこんなふうに、声を上げて嗚咽を漏らして、子供みたいに泣いたりする訳じゃない。
堰を切って止まらなくなったのは、きっと色々限界だったんだ。
溜め込んでいた自分の感情を吐き出して、今更そんなことに気付いた。
「ガキみてぇ」
「っつも、こんなんじゃないも…ッ偶々…っ」
違うって言いたいのに。後から後から溢れ出る涙と嗚咽で、上手く伝えられない。
鼻を啜りながら涙を止めようと目元を両手で擦れば、頬を包んでいたユウの手で止められた。
「泣き止めなんて言ってねぇから、泣けよ」
「ぅ…何、それ…」
「まだ見ていたいし」
「っ何、それ…ッ」
いつもは泣きそうな顔を私がすれば、涙袋に、拭うようにキスをくれたユウ。
だけど今は触れることなく、私のぐしゃぐしゃな顔を見て笑ってる。
どんだけSなんだと瞬きで涙を零しながら見返せば、少しクリアになった視界の中で。
「思ってたよりずっと綺麗だったからな」
そう、優しい声でまた笑った。
「…っ」
だから、それが、駄目なんだって。
そんな顔で、そんな声で、そうやって私を見るから。
胸の奥が熱くなって、心も熱くなって、また目の奥から熱が溢れてしまう。
止められなくなる。