My important place【D.Gray-man】
第43章 羊の詩(うた).
「ユ、ウと…生きて…っ」
最後の方は嗚咽混じりで、言葉と言えるようなものでもなかった。
泣き声が混じる。
しゃくり上げて、上手く伝えられない。
ぼやけた視界じゃ、ユウの顔ははっきり見えなくて。
こんなに近くにいるのに、表情がわからない。
「……ああ、」
檻の中で響くのは、子供のように泣く私の情けない声。
その合間に届いた、ユウの声は…肯定だった。
こつりと、額に重なる肌の感触。
ぼやけた視界いっぱいに映るユウの顔。
「やっとまともに泣いたな」
表情はわからない。
でもその言葉は否定じゃない。
拒絶でもない。
望んだ答えじゃないけど。
確かに、私を認めてくれている言葉。
両頬を包む大きな手は、優しい。
額に重なる肌も、痛くない。
ぼやけていても動いて見える口元は、なんだか柔らかく弧を描いているように見えて。
声は、優しく笑っているようだった。
…ああ
やっと、笑ってくれたんだ
「…ふ…ッ」
目の奥が、更に熱く溢れた。