第7章 ???の姉《後編》(逆転裁判)
「あんたが言っているのは状況証拠のみっ!!
つまりはぜーんぶあんたの憶測!!
決定的な証拠がないじゃない!!」
「うっ」
「そっそうですぞ!!
決定的な証拠がないかぎり彼女は犯人ではない!」
「うわぁぁ!!!」
ウツミの反論に同調する亜内検事の言葉に何も言い返せず弁護席でうなだれる成歩堂。
「おいお嬢ちゃん!!
その鞭を見せてみろ!!
俺が狩魔さんの鞭かどうか証明してやる!!」
イッテツが腕をまくりながら言った。
「嫌よ。
職人の目だけで私の鞭を狩魔検事の鞭と証言されたくないわ。
そうね………型。
狩魔検事の鞭に彫った花の型が今、この場にあるなら提出してあげるわ。
あればの話だけどね!!」
「イッテツさん!!
型はありますか!?」
「めっ面目ねぇ………。
狩魔さんの鞭の型は………彼女のお姉さんが持っている」
イッテツは申し訳なさそうに言った。
「そっそんなぁ!!!」
「もともと彼女の鞭は彼女のお姉さんからの注文で作ったんだ。
そして型を指輪に加工して彼女のお姉さんに渡した」
「い、今すぐ狩魔検事のお姉さんに出廷を!!」
イッテツの言葉に裁判長は言った。
「無理よ!!
姉さんは私が検事になった次の日から行方不明なんだから!!!」
冥が被告人席から叫んだ。
「ふっふふふふ!!!
ほーんと残念だったわねぇ?
じゃあちゃっちゃっと裁判終わってくれる?
私、明日からアメリカで研修なの。
準備がまだだから早くしてくれる?」
「いやはや忙しいとこご協力感謝いたしますぞ」
「事件の真相を明らかにするのは刑事として当たり前よ」
高らかに笑いあうウツミと亜内検事。
「…………では、異議がなければ判決を下します」
「そんなっ!!
待ってください裁判長!!」
裁判長は成歩堂を見て静かに首を横にふった。
「状況を覆すような証拠はこれ以上出ないと私は判断しました」
「そんな…………」
裁判長の判決をこの場にいる皆がよく聞こうと法廷内は静まりかえった。