第7章 ???の姉《後編》(逆転裁判)
「わかりました。
えっと…………その鞭は狩魔さんのものです。
……………………たぶん」
「……なんですかそのたぶんって」
成歩堂は大丈夫かこいつというような目でガンコを見た。
「狩魔さんの鞭を作ったのはオヤジなので………。
オレは2回ぐらいメンテナンスでしか狩魔さんの鞭を見たことないので」
「2回?
でもお店はあなたがもう継いでいるんですよね?」
成歩堂は首を傾げた。
「ええ。
店は継ぎましたがまだまだオレの技術は未熟なのでオヤジにはいろいろ教わりつつ補佐をしてもらっています。
よく間違えて怒られていますが………。
そして狩魔さんの鞭はオヤジにとっては最高傑作らしいくてオレにはなかなか触らせてくれないんです」
ガンコはいじいじと人指し指で証言台の手すりを触りながら言った。
「あ、でも嘘の証言をしたら罪に問われると聞いたのでちゃんと型を持ってきたんです」
「型?」
「はい。
うちの店では依頼人の好きな花の彫刻を鞭の柄に彫るのが売りですが、何せ花の種類が多いうえ花にはオレもオヤジも疎いので花の型を作ってその型がハマるように彫るんです」
「!!
ではもちろん狩魔検事の!!」
成歩堂は思わず身をのり出す。
「はい。
ハルジオンもありますよ」
ガンコはゴソゴソと鞄から型を取り出した。
「裁判長、さっそく型が合うかどうか試させてください」
亜内検事が裁判長へ言った。
「いいでしょう成歩堂くん、お願いします」
裁判長に言われて成歩堂は凶器の鞭にガンコから渡された型を彫刻へ合わせた。
「そんな…………ピッタリだ………」
凶器の鞭と型は皮肉にもピッタリ合った。
「これで凶器の鞭は被告人、狩魔検事のものだと証明できましたな!!」
亜内検事はニヤリと笑った。
(心のどこかでこの凶器は狩魔検事のじゃないと思っていたのに………そんな…………!!)
成歩堂は頭を抱えた。