第1章 好きな人と、体を重ねる人
春樹じゃない男性の、それも先生の家にに来てしまった、という非日常に感情の波がさーっと引いていくのを感じる。
しかし、立ったままなのも変なので床に腰を下ろすことにした。
松山先生だし、変なことは起こらない。
大丈夫だと自分に言い聞かせた。
「お茶でよかった?といっても他のはないんだけど」
「ありがとうございます」
お茶の入ったグラスを片手に松山先生が寝室に入ってきた。
私は軽く頭を下げるとテーブルの上に置かれたグラスに口をつける。
泣きすぎてヒリヒリしていた喉に冷たいお茶が流れていく感覚が心地よかった。
松山先生は私と向かい合う形にテーブルの反対側に腰をおろす。