第2章 新しい景色達
「どうかした?」
「ねぇ、ハルのこと、どうするの?」
「・・・ううん、どうするも、何も・・・」
すこーーーーーーーーしずつではあるが前に進んでいるような気がすると彼に伝えてみると、
「一応聞くんだけど・・・怒鳴っちゃったことは謝ってみた?」
「・・・あっ」
「はは、やっぱり。ハルはわかりやすいなぁ・・・ほんと」
***
「たたたたたただいまー・・・・」
ひぇぇぇぇえええええ〜・・・・そうだよ・・・まず勢いで怒鳴った被害者に、許してもらえるかはいざ知らずちゃんと聞いてもらえるように謝らなきゃだよ・・・。
ここに来て少し気付くのは、私にはもしかすると常識と言うものが欠落しているのかもしれない。と言うことだった。
こうして強張りながらこの玄関を開けるのももう何度目であろうか。私はただひたすらに冷や汗で顔をにじませていた。
カチ、カチ、カチ・・・という音がする。
時計だけがただなっている。私は靴を恐る恐る脱いで、ギシと音がなる木製の魔境に足を踏み入れた。
・・・いやいやいや、妙美、何を恐れることがあろうか?謝る。謝らなきゃいけないだけじゃないか、うんうん。
・・・いやちゃんと反省してますよはい。
「七瀬くーん・・・?」
居間へとまるでダンジョン攻略の勇者のように進みー・・・・
「おゔぁっ!!!!」
盛大に何かにつまづいた。
「あっつぅ・・・・」
私は漫画のように顔面から畳にスライドしていった。夏の暑さやら汗やらでもう顔は暑いどころか火傷も辞さない感じだ。
起き上がり、畳に擦り付けられた顔の凹凸部分を摩る。
一体なんだとそちらを後ろを振り返ると。
七瀬君が、うつ伏せで文字通り横たわっている。本当に横たわっている。顔面も完全に床へと向けて、鼻は痛くないのだろうか・・・?
さながら立っている姿をそのまま床に倒したような体制だ。
顔付近に耳を寄せると、小さな寝息が聞こえる。
「ね、寝てるの・・・?」
扇風機が彼の頭上でクルクルと回っている。
「・・・・」
しばし彼の顔のそばにぺたんと座り、彼の様子をみていたが挙動が呼吸で胸を上下させる位しかない。