第2章 新しい景色達
ここにいる人は・・・私の周りの人は、恐ろしいほどに優しい。
不安な自分が甘えるのは必然といえば必然だが・・・。
考えているうちに、
「らっしゃいせー」
何処か適当な店員の声と、キツい冷房の音が聞こえる。
アイスのある所までついて、中を吟味した。
クリーム系、シャーベット系、何か高そうなジェラートっぽいやつ・・・。
色々あるが、どれがいいだろう。
「らっしゃいせー」
クリームという気分でもない。ただシャーベットという気分でもない。条件としてはやはり手で持てるものがやはり楽だ。
「・・・涼んでるんですか?」
「はい?」
ふと、私のアイスワールドに聞き覚えのある声が、まるで流れるように聞こえてくる。
顔を上げると、さっきみた澄んだ翡翠色の瞳。
優しげな目つきが、私の目線を今度は捉える。
「あっ」
「あっ」
さっとお互い顔を空した。
いや私はアイスアイス・・・と、アイスのたくさん入ったそこに顔ごとほぼ突っ込む。しかし意識し始めると中々気になるもので、顔面表面はとても冷えるのに、汗が吹き出た。アイスに垂れないか少しばかり心配だ。
とっととアイス買って出よう・・・。
と、二つくっ付いた大きめのシャーベットアイスを手に取る。
するとほぼ同時に、明らかに私の手とは違う大きな大きな手が伸びてきて私の弱そうな手とぶつかる。
「あっ」
「あっ」
・・・・・・。
(えっと、うん)
2人で気まずそうに見つめあうと、再びまた同時にそのアイスに手を伸ばす。
「・・・」
「・・・」
また同じ表情。
多分、七瀬君と2人で分けるつもりなんじゃ・・・。
「「あの!!・・・え」」
また同時に、今度は口を動かす。
「「・・・」」
再び沈黙。
「一緒に!」
「どうぞ!」
「「・・・・・・え?」」