第2章 新しい景色達
「なっなんで本人呼んじゃうのーー!!??ってかなんでいんのあの人!!?」
「ハルちゃん水着はこだわる人だからねー、時々来てるみたいだよ。偶然ってすごいね!居合わせちゃうなんてびっくりだよ」
「もう・・・なんかもうなんで私この短時間でここまでハートポイント削られてるんだろ」
思わず頭に手を当ててはぁぁと深いため息を着く。
この子はイマイチ、デリカシーってやつがあるのかないのか分からない。
ふと店内に視線を戻す。
スポーツ用品店は基本的に全貌を見渡せるようになってるような気がする。大きな棚は比較的にサイドに寄せられてて、道具などが置いてある。
そうしてこの店はというと、ジャージャがある場所と水着がある場所にそういう影がつくれるものは・・・ない。
う゛、とても・・・
「居づらい?」渚君が続ける。
「人の心読まないでよ」
「だってたえちゃん分かり易いんだもん」
「う・・・」
「でも、買わないとどうにもならないよね」
「もうやめて渚君・・・私のハートポイントゼロにちかい・・・」
***
「ねぇ」
「んー?」
「なんで私たち、こんなこそこそと七瀬君を観察してるの」
「敵を知るにはこうするしかないと思って!」
「いやだから私、もうあのジャージと似たやつを買うから・・・」
「でも何見てるとか気にならない?」
「・・・水着でしょ?」
チラリと彼に見えぬようコーナーからしゃがんで覗き込む。明らかに異様な光景だ。周りの客がチラチラと私達を気にしているのがよくわかる。
「渚君やめようよ、プライベートは踏み込んじゃダメだよ・・・」
「どうしてハルちゃんってあんなに同んなじ様な水着ばっっっっっっかり見てるんだろ・・・」
全く聞き入れてくれない渚君に呆れつつ、どれと試しに覗いてみる。
数分間じっと見ていると、本当だ。確かに彼が手に取るのは同んなじ型の、同んなじ色合いの水着ばかりだ。
独特のこだわりみたいなものがあるのだろうか。
「そういえば学校で着てるのもああいう水着だよね、七瀬君」
「なんかこの間一緒に来た時は締め付けがいいとか言ってた」
「うわぁ・・・なんかそれはもうこだわりってより性癖・・・」
少し引いてしまった。
「わっ、こっち来る!」
「うわわわわわわ」