第2章 新しい景色達
彼はそんなのも知らず何か考え込むと、
「逆を通せば、大和撫子・・・が理想でしょうか」
「ほー。なるー」
「聞いといてそのレスポンスなんとかなりませんか僕側も困ります」
彼が社長室にデカデカとふんぞりかえり眼鏡を光らせ、七三分けをキメて隣に着物を着た女性を付き添わせている姿が目に浮かぶ。
その光景に少しだけ吹き出してしまった。
「あっちょっ!!何笑ったんですか何に笑ってたんですか!?」
「内緒で」
じと目でこちらを見てきた後、ゴホンと一回咳払いをして私に押しより指を指した。
「・・・・・・では等価交換です、貴方も同じ質問に答えて下さい!己の恥辱を晒すのです!!」
いや恥辱を晒した気分なのは君だけだと思うぞとか思いながら目の前で息巻く眼鏡を見据えた。
どう答えようか。
うーん、好みの・・・男性・・・。
「真琴君・・・かなぁ」
「真琴先輩・・・ですか」
パッと出てきた顔を言ってしまったが・・・
(どうして真琴君?)
目の前の彼はというと、眉を潜め何処か真剣味があった。不思議に思って首を傾げる。
彼はふいと私から視線をそらした。
「僕は・・・」怜君はしばらくすると改めてこちらをしっかり見つめてきた。
しかし何か言いかけたのは分かったものの
「怜ちゃーーーーん!さーむーいーー!お布団かけてぇ〜!」
そう言って怜君のベッドから足をジタバタさせ暴れる少年の声がやってきた。無惨にもかき消される言葉を少し気にしながら、渚君の方を見る。
「それぐらい自分でやったらどうですか!!貴方の家じゃないんですよ全く!」
***
「お邪魔しました」
「また来るねー!怜ちゃん!」
「もう来ないでください!・・・と言っても貴方の場合来るんですよね・・・」
彼から困ったような笑顔が出てきた。
怜君って、やっぱり本当は優しい人なんだなと改めて感じる。
・・・鬼畜眼鏡とか実は心中で思っていたが優男眼鏡だった。
「じゃあいこっかー!」渚君が満面の笑みと一緒に私の腕を引く。
「陽野、さん!」
「渚君ちょっと待って。怜君なにー?」引っ張る渚君を静止する。