第2章 新しい景色達
「どうやってわける?」江ちゃんが言う。
「僕は別に入りませんから皆さんで分けてください」
「じゃあ僕一袋いっちゃおーっと」
渚君が一つ分取り上げると、私と江ちゃんは2人で半分こすることで落ち着いた。
「じゃあ、いくよ・・・!」
渚君のその掛け声で、メロンパンを片手に麦茶のコップをもう片方の手に備えた。
「何でこんなにおどろおどろしい雰囲気なんですか。解せません実に解せません!」
「仕方ないでしょー!僕らには未知の領域なんだから!」
生唾を飲み込む。
緊張の瞬間・・・。
全員がメロンパンをまず一口含む。
そうしてぐびっとコップの麦茶を流し込んだ。
「・・・」
「・・・」
「・・・」
モグモグモグ・・・。
口の中でサクサクタイプのメロンパンが麦茶に迎えてどろりとしていく。私はそれを少し舌で弄ってみつつ喉に通した。
「んー?」
「んー・・・」
2人が悩ましそうな声を上げる。
「どういう意味ですかそれは・・・」
「どういう意味っていうか・・・うーん・・・」江ちゃんはどう返答すれば良いか分からないようで頭を捻らせていた。
「微妙」
「まぁ渚君の返答には期待してませんでしたから」
「なにそれ酷ーい!!たえちゃんはどう?」
「美味しい」
全員が愕然とした顔を見せた。
うん、この新しい食感と味。美味しいしローカルルールになるのも否定しきれない。
「妙美さんの味覚って・・・」
「変わってるね・・・」
「それは僕への侮辱ですか2人とも」
***
半強制的に渚君によって始まったボードゲームが終わり、本目的である水泳の理論学習会を行った。
2時間弱程度の怜君の指導は図解を元にしてあったりとたいそうわかりやすいものだった。
・・・まぁ各々の画力センスが垣間見得たけど、それはいいとして。
江ちゃんは先に帰宅。お母さんの家事手伝いか何かあるらしい。
・・・で。