第2章 新しい景色達
ふっふっふ見ておきなさいよ七瀬遙!
貴様の教えを蒙るためそして惜しげも無く彼の泳ぎを観察するためあと私のために一生懸命になってくれた真琴君の心の傷のためにも!(突然の熱意)
と、居間でテレビをぼんやり見るフリをしながら1時間と数十分。彼の様子を伺っていると、立派な定食セットのようなメニューを持ってくる彼を見た。
それで私も立ち上がりキッチンの方へ向かう。
その間に横目で彼の夕食を見るとー・・・
!?!?!?
おい、これ本当に男の料理か・・・!?
完全にオカンの味、的な品目がそこには揃っていた。あ、やはり鯖(本日は塩)は顕在なのか。
何故こうも毎食鯖を取り入れてるんだこの人・・・。鯖中?鯖中なの?
他はお味噌汁に、里芋の煮物と白米、これはー・・・おから?え、おから!?
「オーマイガー・・・」
思わず口からそんな言葉が零れた。
ふと彼がギロリとこちらを睨みつけたのが分かったので、私はどこか負けた気分になりながらもキッチンへと向かったのだった。
ー・・・
数十分程度後。
私は偶然にも夕飯に下ごしらえが必要でかつそれができていればすぐ食べられるものに決めていたおかげで準備が早くて済んだ。
普通にご飯が楽しみなのも合間って笑顔と一緒に居間に向かう。
彼はまだ座っていた。
しめしめと言わんばかりに少し距離を起きながらも同じ食卓についた。
もう食べ終わるだろうか・・・そう思い横目で見れば、・・・あまり減っていなかった。
なぜ!?なぜだ、なぜそこまで遅い!?私の準備が早かったとしても30分以上はかかったはず。
原因を探ろうと観察を続けているとすぐにわかった。
(あ、口が小さいんだ・・・)
でもこの間私の鯖軽く丸呑みしたよな・・・?
とか疑問はあったが、箸でおかずを小さく切ってせっせと口に運ぶ姿は少しだけ愛らしさを感じた。
・・・のだが。
彼は突然箸をおいて立ち上がるとどこからか大きめのおぼんを持ってきた。
「え」
彼はそのおぼんにまだ中がある食器達を置くと、それを持ってどこかへむかった。
・・・階段を歩く音がする。
あ、しまった。
見事に彼に自室へ逃げられた私は、悔しそうにしながらも1人夕飯を食べた。