第2章 新しい景色達
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彼女の"さっぱりした性格"は、私の範疇を超えていた。というよりはもしかすると彼女の反応が普通なのかもしれない。
とにかく私にとってそれは結構衝撃だった。
「え・・・そんなこと・・・?」
「えっ」
「要するに妙美さんは遙先輩と部長が自分を原因に仲悪くなってないか心配なのと、部長が不憫で遙先輩にブチ切れてでも振り返れば自分のせいだし益々嫌われたことを落ち込んでるわけですよね」
「そ、そんなはっきりとぉお・・・」
「もう、妙美さんが勢いに任せて怒るから!」
彼女がそう嗜める。
江ちゃんが言うと、なんだかスッキリとした気分になった。
「2人の事なら多分大丈夫ですよ!今日見てた感じは」
そうして残る問題は一つとなるわけだが・・・。私の心は気色が悪いほどざわついていた。
七瀬君に嫌われても、追い出されることは無いんだと思う。何でだろう?彼の性格なら即刻勝手に荷物でも捨てそうなものだが。
しかし、そこで私の嫌われたくない理由が消えたわけじゃなかった。
「・・・」
「遙先輩に好かれる方法かー・・・」
「いや、好かれるってよりは極端に嫌われてるのは何とかしたいんだよね」
「そうですよね、嫌われてる中泳いでる姿じっと見てたら、ひかれちゃいますもんね」
「・・・・・・・・・・・・・え」
江ちゃんのその言葉で、私は呆然とした。
前へと進ませていた足は止まった。
「まさか妙美さん気付いてなかったんですか!?」
「私そんなじっと見てた?!」
「嘘・・・今日、『綺麗だなー』とかちょっと哀愁漂わせながらずーっと遙先輩のレーン見てたんですよ!?」
「え、えぇぇぇぇえええええ」
「だから妙美さんが1番目を引いていたのは遙先輩の泳ぎなんですよ?」
ん?
「江ちゃん」
「何ですか?・・・・はっ」
「全部聞いてた?」
「あの、えーっと・・・・・・ごめんなさぁぁあい!!!」