第5章 さらば、もう一人の友よ
「頼む、道を教えてくれ!」
「「「えっ!?」」」
それでもナツが頼み込むと、みんなが驚いていた。
「俺は仲間を助けるんだ! 絶対にな!」
『…エドラスの妖精の尻尾は知らねぇけど、』
ナツに続いて俺も口を開いた。
『アースランドの妖精の尻尾は諦めが悪ぃんだ ギルドの仲間は家族同然
家族の為に命を張るのがアースランドの妖精の尻尾の魔導士なんだ』
「「「……」」」
ギルドのみんなが唖然とした。
『よっしゃ、気に入った!』
沈黙が流れる中、エドラスの俺が応えた。
『俺がお前等を王都へ案内してやる』
「本当か!?」
『あぁ、仲間の為にってのが気に入った 俺個人としても目的があるしな』
「ちょっと待てアギト!」
「死にに行く様なもんだろうが!」
妖精の尻尾のみんなはエドラスの俺を止めようと説得する。
だが、
『…悪ぃが、俺は魔力があろうがなかろうがどうでもいいんだ』
「「「!?」」」
その言葉にみんなは耳を疑った。
まぁこの世界では魔力で生活を補っているもんな。
料理の為に火を使うのだって魔法だし、乗り物だって風のラクリマを使っているってジェラールに聞いたよ。
それが、いらないと言うのだからな。
『俺は約束を果たす為に生きてんだ
コイツらのしようとしている事とアイツのしようとしている事は一致している
だから俺はコイツ等の力になる 約束の為に剣を振るんだ』
そう言ってエドラスの俺は自分の腰に携えてある剣に触れる。
もう何を言っても無駄だと感じたみんなは何も言えなくなってしまった。
「…やっぱアギトはアギトだな!」
『うおっ?』
ナツがエドラスの俺の肩に腕を回した。
「よろしくな、アギト!」
『へへっ よろしく、ナツ!』
ったく、世界は違っても俺は俺なんだな。
だって"アイツ"ってのは…アイツの事なんだろ?
俺は女の俺の言葉に軽く苦笑した、
そしてギルドを離れる最強の銀を、みんなは心配そうに見つめていた。