• テキストサイズ

【高杉 晋助】Колыбельная

第1章 薄紅色の恋


――思い返せば、色々なことがあったね・・

まずは、ここまでの経過を話そうか。

16××年、私達は桜満開の大通りで会ったよね?

晋助は指名手配犯だから、行く人行く人を見ては睨んでいた。

時折、その睨みが歪んだり、していたのを覚えてる?

無意識だったのかもね(笑)

その表情を一部始終私が見ていたのを、晋助が気づいて私も睨まれた。

『蛇に睨まれた蛙』

だったな~

黒がかった紫色の髪に包帯、髪から覗く鋭い視線。

自分の動悸が高鳴ったのと、桜吹雪が舞ったのは、同時だった。

私達二人は、薄紅色の嵐に包まれた。


/ 9ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp