第5章 Indian's prince
翌朝、普段通りにセバスチャンと共にモーニングティーと朝刊をワゴンにのせて坊っちゃんの部屋へ向かった
コンコン ガチャ
セ「失礼します…おや、珍しく早くお目覚めですね」
珍しく起きていた坊っちゃんに朝刊を手渡した
シ「イライラして眠りが浅かった。結局あいつら深夜まで戻らなかったようだし、一体なんなんだ」
坊っちゃんが手にした朝刊のトップには…
[怪事件またしても!ピカデリーサーカスのコーヒーハウス襲撃される!]
と、いう見出しが踊っていた
坊っちゃんの身支度を手早く終わらせ、書斎に劉様を呼んだ
劉「―――ま、ぶっちゃけ最初からすごい怪しいよねあの二人組」
シ「それはそうなんだが。奴らに事件を起こすメリットが見あたらん。植民地支配による怨恨の線は“あの”様子からして薄いだろう。たとえアングロ・インディアンが気に入らないとしても無差別に襲うのはリスクが高すぎる。大体もし犯人ならあんなにあからさまに僕の前から出かけていくか?疑ってくれと言ってるようなものじゃないか。それに「じゃさー」
坊っちゃんの話を劉様は途中で遮った
まさかまたとんでもないこと言い出すんじゃ…
劉「手っ取り早く夜着いてっちゃえばいいじゃない」