• テキストサイズ

【マギ】幸せを願って。~亡国の姫~

第26章 行ってらっしゃいとおかえり


セリシアside


「私まだ20歳にもなってないですからね?子供産むには早過ぎるでしょう。」

屋根から降りて移動しながら話す。

「すみません…。」

苦笑しながら頬をかくジャーファル。
そんなに早とちりするような内容とも思えないけどなあ…。

「それに…私、そーゆー人もいないので。」

好きな人なら変わるわけがない。
キユノ王国に帰ってからも、好きな人なんてできなかった。
それよりもジャーファルのことばかり考えてる時もあるくらい。

「そう…なんですか。」

「ええ。跡継ぎ問題は一旦落ち着きましたからね…話はたまにありますけど。」

お見合いする気にはならないから断ってるけどね。

「そうなんですね…。跡継ぎに関しては、周りのものは感じることがあるんでしょうね。かくいう私もシンドバッド王の事で思うこともありますし。」

ああ、そういえばシンドバッドさんも独り身なんだっけ。
ジャーファルも心配に思うことがあるのか…。

「というか節操のない行為をやめて欲しいのですよね。妻を娶れば少しは治りますかね。」

「…大変ですね、色々と…。」

「ええ、全くです。」

ああ、ちゃんと話せてるよね。
よかった、安心…。
私たちは他人の話ならいくらでもできる。
なぜなら私たちの間にある見えない壁は越えられないし、越えてはいけないから。
でも想うだけなら許してもらえるかな…。
伝えることはできないのがこの想い。
私は変わってない。
ジャーファルが好きだ。
/ 369ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp