第19章 新たな出会い 霊界探偵と助手
幽助「変わったぎょう虫だな。喋ってやがる」
ぼたん「そいつは邪鬼。前科五犯の指名手配犯だよ、霊界のね。
人間の心の悪の部分を巣食って、人を悪い道へと誘い込もうとするんだよ、ソイツは」
幽助「……オメーは、さっきの占い師」
どうやらぼたんは学校へ来る前に、浦飯くんと会っていたらしい。
ぼたん「………まぁ病に冒されている心だけが、邪鬼につけこまれるんだけどね。
それにしても、あたしが指令を伝える前に犯人を捕まえるなんて、驚いたわね」
幽助「…何?」
ぼたん「霊界探偵としての資格充分よ」
幽助「霊界探偵!?何だよそりゃ」
ぼたん「あなたに課せられた使命。あなたは受けるしかないの」
幽助「何だと一体!!オメーなに者だ!!」
ぼたん「あたし?覚えてないの?」
ぼたんはフードをとり、顔を露にした。
幽助「あ、あーー!!オメーー!!」
ぼたん「あたしは探偵助手のぼたんちゃんよ、よろしくね」
幽助「どういうことだ?」
?「浦飯幽助」
トンネルの外からコエンマ様の声が聞こえた。
ぼたんと浦飯くんは外に出る。
丸く青い帽子に、おしゃぶりをした小柄な人。
幻覚の様に空に映る。
コエンマ「言ったであろう、帰ってからが本当の試練になると。今回のような、背後に霊界が絡んでいる事件を解決すること。それが、お前に課せられた使命だ。
霊界からの事件の指令は探偵助手であるぼたんから、お前に伝わる事になる。
お前はその指令により、霊界探偵として働くのだ。
それともう一人実戦派の助手をつけておいた。
そいつと協力して事件を解決していけ。わかったな」
それだけ伝えると、コエンマ様は姿を消していった。
ぼたん「さて、コイツはあたしに任せて。金庫にでも入れて霊界に連行するよ」
幽助「お、おい!!ちょっとまだっ!」
ぼたん「これからも張り切って霊界探偵としての使命を果たすんだよ~
それから、大まかなことはもう一人の助手から聞いておいとくれ~」
幽助「は!?もう一人って誰だよ!!」
「私よ」
幽助「!!」
背後から声を掛けられ、驚きながら私の方へ振り向く浦飯くん。
幽助「…オメーは……」
「私の名前は土御門時音。ぼたんと共にあなたの助手をする者よ。よろしくね」
幽助「身体に戻ったら戻ったで、また厄介なことになりそうだぜ…」