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約束の行方【御幸一也】長編

第7章 約束の結末


「共犯になってあげる」
「は?」

間の抜けた声。
でも構わず続けた。

「明日の朝イチ、家まで迎えに来て」

私がそう言い切ると、御幸の表情が少し強ばる。

「……どういう意味だよ、それ」
「どうもこうも、そのままの意味」

私の行動が腑に落ちないという顔をする御幸。

大きく息をつき、ゆっくり瞬きをして
私は御幸を見据え直す。

「これ以上、御幸一人に無茶なんてさせない」

「最後まで一緒に戦わせてよ」

私が言い切ると、御幸の瞳が少し揺れた。

再び私たちの間に沈黙が落ちる。

しかし、
その空気を断ち切ったのは――

「……はぁ」

御幸side

大きなため息を零す。

不安そうな、でも決意に満ちた目で俺を見るユキ。

……一緒に戦う、か。

「悪くねぇな」
小さく吐き出した。

不思議と
さっきまで胸の奥を締め付けていた重さが少し軽くなっていた。

けど――
「今は次の相手をちゃんと見ておきてえ」

俺はまっすぐユキを見た。

「……戻ろっか」
ユキも小さく頷く。

俺らは並んで歩き出した。

さっきまでとは違う。

同じものを背負ったもの同士
自然と歩幅も合う。

それが少しだけ、心地よかった。

スタンドへ着くとちょうど試合が始まるところだった。

「おー、お前ら間に合ってよかったな」

「こっち空けといてあるぜ」
と倉持が手招きをする。

「わりぃわりぃ、コイツすぐ逆方向に歩こうとするから……」
「ちょ!なんで私のせい!?」

「はいはい、痴話喧嘩は後な」

倉持は呆れたように肩をすくめる。

同時に試合開始のブザーが鳴り響く。

――決勝進出をかけた戦いが始まる。

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