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【文スト】不思議の国の異能少女・陰

第3章 再会


―――

「少女だァ?手前ェ、何時からロリコンになったンだ?」

「別に、そんなんじゃないよ。確かにその娘は異国人形の様に愛らしかったけれどね」

欠伸をしながら太宰は続ける。

「中也なんか、微笑みを向けられただけで顔を赤らめてたっていうのに、ぷぷぷッ」

「そんなわけねーだろ!……あ?俺も知り合いなのか?」

そう問うも、太宰はニヤニヤしており返事はない。
そんな姿を見て盛大に舌打ちする中也。

「まぁいい。広津たちが裏切り者の居場所を発見したらしい」

「へぇー」

突然の仕事の話に太宰は適当に相槌を打つ。


「此れで持ち出されたシャブの在処も判んだろ」

「そう簡単にはいかないさ」

「あ゙?何でそう言い切れるんだよ」

「勘」


笑って太宰は答える。

普段ならば怒るところであろうが、中也は大人しい。


「……こういう時の手前ェの勘は当たるからな」

そう云った瞬間に、叩敲が響き渡った。

「這入れ」

中也が促すと、先刻の男が入ってくる。
如何やら彼は伝令係らしい。

一礼すると2人に報告する。


「広津さんから一報ありました。先手を打たれたとの事です」

「「!」」

矢張りか、と太宰はため息をこぼした。

「只、目撃者と思われる人物達を発見したそうで連行するそうです」

「その状況で目撃者?」

太宰が伝令係に問うと、はい。と答える。


「なんでも、檻に入れられたままだった少女達だそうです。恐らく売り物かと」


「少女…」

本日二度目の単語を中也が呟く。


「何歳くらいだい?」

「其処までは聞いてませんが…数人は衣服を着用しておらず、注射痕が在るそうです」

「俺達のシャブを使って薬漬けにする心算だったか。お前の探してる少女じゃないといいなぁ、太宰?」

嫌味を含めて太宰に言う。

「絶対に別人だね」

「何でそう言い切れるんだよ」

また勘か?中也が面倒そうに問う。

太宰は立ち上がると、扉の方へ歩んでいく。


「私達の追跡を意図も容易く躱した娘だよ?」

「!」

予想外の答えに大きく反応する中也。

「真逆…少女って、例の情報屋の事か?」

「そ。私は引き続き其方を探すから」

ふぅ、と息を吐いて太宰は部屋を出ていった。


中也は太宰の言葉を元に、情報屋を思い出そうとした、が。

「チッ、無理か…」

小さく呟いた。
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