第13章 12★
一瞬、空気が止まる。
褒められたのに、
なぜか落ち着かない。
「……ありがとう」
小さく呟いた
その声を背中で受けたまま、
「サンジくん、ちょっと来て」
ナミの声が飛ぶ
サンジは一瞬だけみかを見て、
軽く手を上げた。
「……了解」
煙草を咥え直し、
ナミたちの方へ歩き出す。
「ちょっと見てくるわ」
背中が人混みに紛れていくのを見送ってから、
みかは店先のコートに視線を戻した。
少し迷って、手を伸ばす。
「……私、もう少し見ててもいい?」
「ええ、ゆっくり見ていいわ」
ロビンが穏やかに微笑む。
そのまま少し先を歩いていたナミの方へ、
自然に合流していく
「はぐれないでよー」
ナミの声が遠くに混ざって、
二人は人の流れの中へ消えていった。
気づけば、
みかの周りだけ少し静かになった