第11章 出港★
甲板の端。
火の明かりが、少し遠い
手を引かれたまま、止まる
離れない
サンジが、ゆっくり振り向く。
近い
指が絡む
みかが、そのまま腕に絡みつく
逃がさないように、しっかりと。
距離が、一気に詰まる。
サンジの呼吸が乱れる。
「……やめとけ」
それでも、離れない。
「……酔ってんだろ」
わずかに引こうとする。
でも、外れない。
「水、飲むか」
みかは首を振る。
さらに、距離を詰める。
「……このままがいい」
小さく、こぼれる。
空気が張りつめる
「……ったく、勘弁してくれよ」
片手で顔を覆う