• テキストサイズ

まだここにいる【ワンピース サンジ】

第13章 12★


ルフィの皿が、ものすごい勢いで空になっていく。

「うめェ!!もう一皿!!」

「まだ食うのかよ!!」

サンジはため息をつきながらも、手は止めない

「食いすぎて沈むなよ」

「沈まねェよ!!」

「その自信どこから来てんだ」

ウソップが笑い、チョッパーが慌てて止める。

テーブルはいつも通りの騒がしさだった。

その中で、みかは少しだけ肩の力が抜けているのを感じていた。

さっきまでの空気が、まだ胸の奥に残っているのに。

「みかちゃん、これ辛くなかったか?」

ふと皿が差し出される

サンジだった。

距離が近い。

さっきテーブルの下で触れた指先が、一瞬よみがえる。

「……おいしかったです」

「ならいい」

短いやり取り。

それだけなのに、また心臓がうるさくなる。


「おいサンジ、こっち肉足りねェぞ」

「さっきから食ってんのテメェだけだろ!!」


騒がしい声に紛れて、また日常が続いていく。


やがて

皿が空になり、満腹のルフィがテーブルに沈む。

「もう動けねェ……」

「動くなそのまま寝ろ」

「うぃー……」

ウソップもぐったりして、チョッパーが片付けを始める。

食事は終わった

サンジは大きく息を吐いて、エプロンを外す。

「よし、後片付けだな」

「手伝うよ」

みかが立ち上がると、サンジが一瞬だけ目を細めた。

「いい」

「え?」

「今日は座ってろ」

皿を重ねながらちらりとこちらを見る

「疲れてるだろ?な?」

「座ってろ」

みかは小さくうなずいた。

片付けが終わる頃には、船の中はだいぶ静かになっていた。

ルフィは寝落ち、ウソップも途中でダウン。

チョッパーは寝床へ運ばれていった。

甲板の方ではゾロがどこかへ消えている気配だけがある。

キッチンに残っているのは、サンジとみかだけ。

「……やっと静かになったな」

サンジが小さく呟く。

鍋を拭く手は止めないまま。

みかはその横に立ったまま、何となく言葉が出ない。

静かすぎて、さっきの喧騒が遠い。

サンジがちらりとこちらを見る。

「……で」

低い声。

「さっきの続き、だけど」
/ 145ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp