第24章 シオミ人形
『また夢を見た。
主の命を破った、しんのういんは死なないけれども、他の人が死ぬと言ってた。誰?誰が死ぬの?母ならいいけど、弟や父だったらどうしよう。どうしたらいい?』
スクロールして、メールの続きを見た。
『ちがった、ちがったんだ。
私は間違っていた。どうしよう、どうしよう・・・』
何を間違っていたのだろう?
ここで初めて私は気がついた。
もしかして、「しんのういん」はF子ではなく、F子の母親だったのではないだろうか。声は「若いおなご」としか言ってなかった。それでてっきりF子だと思っていたが、母親も若いといえば若い。
私たちは誤ってF子の母親が死ぬ運命を捻じ曲げてしまったのだ。それで、代わりにF子が死んだ・・・。
更にメールをスクロールをする。
『命をたがえたものの命で償う・・・と』
そこでメールは終わっていた。
☆☆☆
「これが一昨日のことです。」
F子の友人のA子は言いました。
「おそらく、F子の家の雛人形が声の主なのだと思います。祖母が言っていたシオミ人形は『死読み』もしくは『死を見』人形ではないかと・・・」
「命をたがえたものの命で償う、なら、私も危ないということでしょうか?」
目をうるませて私に言うA子だったが、私にはどうすることもできなかった。
A子が原因不明の自殺をしたのは、それから2日後のことだった。