第1章 新人生 起 第壱話 荒野と少年少女
世界は平和だった。ここ数年さ大きな災害もなくただ地球温暖化のような世界的な問題は進んでいる。しかし、技術も発達し、なんとかなるだろうと気にしていなかった。このまま平和な生活が続くと思っていた。だがそれはただの願望でしかなく、気付けば手の中にあったはずの幸せは消えていたのだった。
宇宙船ガーディアン会議室
「まずは司令官を探し出すのが先か?」
「まて。あっちに送ったワニはどうした連絡は来ていないのか」
「全員一旦静まれ。今の指揮権は私にある。とりあえずあっちの行動を見てみようじゃないか。それから何か動きがあればあっちに送ったスパイに動いてもらう。司令官はきっと大丈夫だ。司令官は現最強の人間だ。心配はいらん!わかったな。」
太陽神ラーは声をあげた。
壊滅的な世界で起き上がった少年はモンタ・カイと言った。カイは荒野と化した日本を観察しつつ歩いていると、焚き火の前で座り込む一人の少女と出会った。
「えっ!?」
少女はカイの姿とを見て驚きを隠せない様子だった。カイは少女に聞いた。
「何をしてる?ここはどこだ。何をそんなに驚いてる?」
「・・・いや…久しぶりに生きてる人間を見たから・・・」
「え・・?なんで人がいない?なんで・・・」
「全部・・・全部怪物が全部奪って行ったんだ・・みんな死んじゃったし…知らないの?」
「怪物・・・?俺はここに来る前の記憶がよく思い出せないんだ。なんで生きているかも、なんでこんな場所にいるかも覚えていないし」
カイは何も覚えていなかった。
「みんなお母さんが産んだから生きてるんだよ。君もそうだよきっと」
「お母さん・・・思い出せない」
「君の名前は?って覚えてないか」
「・・・カイ。」
「え?かい?名前?どうやって書くの?てかそれは覚えてるんだ。私は犬飼美香。テキトーに呼んでくれていいよ」
少女は犬飼美香と言った。この荒野と化した世界に生き残った人間の一人だ。
美香は薄紫色のパジャマを着ていて、中学から高校くらいの歳頃だった。カイも同じくらいの歳だった。カイはカッターシャツを着ている背の高い少年だった。
「今はここで非常食を食べて暮らしてたの。寒いから焚き火で暖をとってたの」
「寒いならどこか綺麗な家の中に入ろう」
「えっ?ちょっ・・・人の家だし・・・」
「こんな非常時にそんなこと言ってられないだろ」
