夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第13章 戻らないプラーチド【東京第2結界】
『本当に、あたしは参加しなくていいの? 【死滅回游】』
「あぁ」
隠形術に特化した【太陰】と速さに特化した【白虎】による不可視の虎――【合成天将『隠虎(おんこ)』】に跨り、星也は双子の姉である星良とスマホで話していた。
「この先の戦いで何が起こるか分からないからね」
星良に万一があれば、それは術師――ひいては国民の生存率に大きく影響する。
「それに、やってほしいこともあるんだ」
『やってほしいこと?』
そこまで言って、星也は言い淀んだ。まだ憶測の段階だ。確認してからでも……。
『星也。気になることがあるなら教えて』
その言葉に後押しされ、星也は躊躇いがちに口を開く。
「……この【死滅回游】の参加者は、術式を覚醒させられた現代の術師と、呪物で受肉した過去の術師。津美紀がこの【死滅回游】に巻き込まれることを考えると……」
『……現代の術師じゃない可能性も充分にある……確かに、そうね……』
杞憂ならそれでいい。現代の術師だというのなら、それに越したことはない。
ただ、詞織や伏黒は意識的にか無意識的にか、過去の術師である可能性を考えていない様子だった。