【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第17章 ✼••┈••✼蓬莱で、二人。✼••┈••✼
その無防備な孤蘭の姿を弔兵衛はしばらく見ていた。
漢服を纏わずに、まるで房中の後のような姿に。
眠りに付き、ほんの少し聞こえる吐息に。
目を離さず、腕を動かさないほどに。
まるでこの神仙郷にただ二人だけ存在しているような時だった。
相生のタオがお互いのタオを高めることは知っていた。
だが、体を癒し、今こうして穏やかな気持ちで孤蘭の姿を見ていることが、本当にタオの相性だけなのだろうか。
孤蘭の体を乗せた弔兵衛の腕がピクリと動いた。
「……ん……。」
孤蘭の唇の動きがくすぐったく自分の胸元で動いた。
その感触が少し不快でも、弔兵衛は孤蘭の瞼がゆっくりと開くまでその体を動かすことはしないで、ただ大きな瞳が開かれるのを見ていた。
孤蘭は何度か瞬きをすると、何かに気が付いたように弔兵衛の顔を見た。
二人の目線が絡み、孤蘭は弔兵衛の意識が戻ったのを確認すると、その顔は綻んだ。
「……盛るならもう少し回復してからにしてくれねぇか?」