【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第17章 ✼••┈••✼蓬莱で、二人。✼••┈••✼
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「孤蘭。」
孤蘭は蓮(リエン)の声で目を開けた。
孤蘭はいつ寝たかも分からずに、しばらくは目が覚めない頭でぼーっと蓮を見ていた。
蓮の手が前髪に触れてやっと、孤蘭は自分の胸にある重たい感触に気が付いた。
それは弔兵衛の腕で、まるで抱き締められるように孤蘭の体に巻き付いていた。
「あ…蓮。」
孤蘭は慌てて弔兵衛の腕を振り落とすと、シーツを引っ張り自分の体を隠した。
「……うるせぇなぁ。」
隣で弔兵衛もまた、重たい瞼を顰めていた。
孤蘭は蓮にこんな姿を見てるのが恥ずかしくて、モゾッと寝具に体を押し込めた。
「気にすることはない、孤蘭。夫婦が仲が良いのはいいことだ。」
蓮は弔兵衛が付けたであろう情痕を見ながら微笑んで言った。
いつもの蓮の笑顔に、何故か孤蘭は胸がチクリと痛くなった。
「彼を連れて行っていいか?」