【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第11章 ✼••┈••✼寵愛の花✼••┈••✼
昔の孤蘭の思い出を辿って、桂花の目に孤蘭の手が目の端に入った。
長榻(ちょうとう:長椅子)に置かれている孤蘭の手に、桂花の指が絡んだ。
孤蘭が振り向くと、桂花は本を置き孤蘭の顔を覗き込んだ。
そのまま孤蘭の唇に触れて軽い口付けをする。
自分がいつから孤蘭にだけ、こうして触れたいと思うようになったのかも覚えていない。
「…桂花…。」
普段滅多に触れてこない桂花からの口付けに、孤蘭は少し驚いたが彼の口付けを受け入れた。
孤蘭の瞼が閉じると、長いまつ毛が少し震えていて、桂花は目元を撫でた後に孤蘭の頬を両手で掴んだ。
角度を変えて唇が押しつけられるたびに、口付けにも熱がこもり舌が唇を割って入ってくる。
桂花は房中を好まない。
修行なら常に陽陰の体でいれば事足りるからだ。
だけど孤蘭を抱くときだけは、適した体に変えることは苦では無い。
むしろ孤蘭に触れることを望み自ら体を変える。