【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第11章 ✼••┈••✼寵愛の花✼••┈••✼
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暗い静かな宮殿は、まるで孤蘭と菊花(ジュファ)だけの世界ようだった。
蓮(リエン)は……。
私の房に居ないならきっと本宮だろう…。
そこで蓮は宗師と過ごしている。
思えば蓮は孤蘭の房で眠りについたことはない。
孤蘭と甘い時間を過ごした後は、必ず宗師のいる本宮に戻る。
「…んっ…菊花…。」
蓮がここに居ないと分かると、何故か孤蘭は安堵してしまい、菊花に自分から舌を絡めていく。
菊花もまた、孤蘭の口付けに応えながら彼女の髪を撫で、その体を確かめるように指を滑らせていく。
菊花の指が辿る先々に情痕が広がっていた。
その痕を見ながら菊花は舌打ちをした。
「…孤蘭の体は傷が治りにくいってのに、こんなに傷付けやがって。」
スリッと弔兵衛が付けた痕を指で撫でた。
「…怒らないで菊花…、もう必要なものは貰ったから…。」
彼を宮殿へ連れて来るわけではない。
孤蘭は宥めるように菊花の頬を手で撫でた。