かぐや姫だって幸せになりたい!!【銀魂 坂田銀時】
第5章 第二部 かぐや姫は家出する!!
銀時たちと共にが月からの帰還を果たし、江戸の喧騒に身を置いてから数週間が過ぎた。
二人の関係は時を越えた再会を経て、「恋人」となった。
だが、万事屋の日常は甘いムードを許さい。
年頃の娘の目を気にするあまり、銀時はの指先に触れるのが精一杯だった。
ある日の夕暮れ、お妙が半ば強引に神楽を連れ出したのきっかけに、二人はやっと恋人としてお互いの熱を交換したのだった。(月夜の秘め事 一章の話♡)
そんな初夜の甘い余韻も冷めやらぬ数日後、万事屋の玄関先に激震が走った。
「……おい、銀さん。それはどういう冗談ですか」
「銀ちゃん……というものがありなら、隠し子は万死に値するネ」
新八と神楽が引き攣った顔で指差す先。
銀時の腕の中には、見た目から、不遜なふてぶてしさまで完璧に遺伝したような赤ん坊が収まっていた。
「ち、ちげーよ! 階段の下に捨てられてて拾ったんだよ!」
銀時の必死の弁明も、そのあまりの「生き写し」ぶりを前には空虚に響く。
そして、その光景を背後で見ていたは、手にした買い物籠を床に落とした。
「……?」
銀時が恐る恐る振り返る。
そこにはようやく掴んだ幸せの絶頂から、真っ逆さまに突き落とされたような顔をした彼女が立っていた。
「……銀さん、の……赤ちゃん……」
「待て、違うんだ! これはだな、なんていうか遺伝子の悪戯っていうか、江戸のミステリーというか……っ!」
「……っ、最低です、銀さんのバカ!!」
の瞳から大粒の涙が溢れ出す。
ようやく結ばれた数日後に、自分以外の誰かとの間に成したであろう命を突きつけられたショックは、彼女の許容量を遥かに超えていた。