• テキストサイズ

天狐あやかし秘譚

第77章 不知不識(ふちふしき)


やっぱりこの中央の部分は、まるで、地獄の底からこちらを覗いている異形の目のように見える。そして、不思議なことに、昔の人が作った勾玉のようにも、見える気がした。

「とにかく、今日の当直、お願いしますよ。可奈子さんと、武田くんですよね?」
「ええ・・・」

なのはな園の職員は基本通いであるが、生活支援スタッフ2人と、事務方2人体制で当直をしている。本日の事務方の当直に可奈子は当たっていた。

つい1ヶ月ほど前にはそんなことを思わなかった可奈子であるが、一言も喋らず、無表情でひたすら不気味な絵を描き続ける麻衣のことを思うと、なんとなく夜、ここに残されるのが薄気味悪く感じてしまうのであった。
/ 875ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp