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天狐あやかし秘譚

第95章 絶体絶命(ぜったいぜつめい)


背筋がゾクリとする。ややもすると、またしても脳細胞が粟立ち、軽いパニックになりそうになる。

ー瀬良・・・

自分の隣を走る瀬良を見る。何度もの戦闘でそのきれいな顔に土がつき、髪の毛は汗でぺたりと額に張り付いている。服はボロボロでお世辞にも可愛らしいとは言えない格好だ。

ーでも、それでも・・・

「行くで・・・あいつが黄泉路に入ったら、覚悟決め。追いかけて、常世の果てまで追い詰めるで」
「お供します!」

ついてこいや、と言おうとした矢先、あまりにもきっぱりと瀬良が言った。

ーやっぱな・・・

「当たり前や」

ぐん、と更に土御門はスピードを上げる。
瀬良もまた、その速度についてくる。
状況は絶望的にも関わらず、土御門の気持ちは不思議と先程よりも軽くなっていた。
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