第93章 怪力乱神(かいりきらんしん)
「そのまま縛り付けろ!」
シャア!というのがおそらく勾陳の鳴き声なのだろう。一声応えると、ビュッと地面から何本もの縄のようなものが生えてきて、あっという間にヤギョウを縛り上げていく。
《ふぐぅ・・・ぐぅ》
ヤギョウが悶え、抜け出そうと力を込めようとするが、勾陳がまた一声鳴くと縛っていた縄がぐんと太くなり、更に強い力で締め上げていった。
「こっちは、これで・・・しまいか?」
縛り付けられたヤギョウの身動きが小さくなるのを見届けて、土御門が背後を振り返る。背後では瀬良が膝立ちになりながらも、油断なくヤギョウを見つめていた。その額から、つと血が流れているのを見て、土御門が少し目を見開く。
「なんや、瀬良ちゃん・・・怪我したんか?」
遠くで再び爆音が響くのを聞きながら、土御門は瀬良のもとに駆け寄っていった。