第5章 5話
それからちょっとしてから
つーちゃんはあれ以来仕事がひと段落したみたいで
俺は久々に愛しの親友と飲みに来ていた
居酒屋
「お疲れ様!」
「ゆりもね。ほんとお疲れ」
どちらからともなくグラスを合わせて
「あー。うめぇ。…ゆりと飲むの久しぶり」
「ほんとだねぇ。嬉しい」
にこにこと笑うゆりに同じく笑みを溢す
「メッセージは届いてた?和さんに伝言頼んだけど」
わざとらしくそう言うと目を逸らして恥ずかしそうにするゆり
「う、…うん。」
「ふはっ。、、あれ、伝わった?愛してるって」
「え、、本当にそう言ったの?」
実際は違うけどニコニコと微笑んでおく
「なに?されちゃった?嫉妬とか」
「さ、されてない!…けど」
もじもじするゆりは
なんともおもしろエピソードを抱えてそうで
「あ、あれ、、、勘違いっていうか」
?
どういうことだ?
「まさか、たいちゃんからとは思わなくって………」
「…あー。、、、なるほどね」
それは多分
甘い甘い夜の始まりだったわけだ
「やめて。ニヤニヤしないで」
両手で顔を隠した下には
真っ赤な相変わらずのゆりがいて
「それは、、、俺はなんてものを見逃しちゃったんだ」
ちょっとした後悔が飛び出す
「もぅ。……ほんと恥ずかしい」
「ははっ。…ほーんと。さいこー」
久々に見た親友はちょっと雰囲気をかえてて
ゆりの髪を一掬いした
「この髪色。似合ってる」
「ありがとう。今日美容院行ってきたの」
今度は嬉しそうに笑って
今度は俺の髪をいじりだすゆり
「たいちゃんは。そろそろ切り時?…あ、パーマかけたいって言ってたっけ?」
ちょっと長めになった毛先を指先でくるくるしだすゆりは真剣に似合うか思考してて
「そう。軽くパーマかけたいなって。今ぐらいなら丁度いいかも」
「そうだね。楽しみ」
そう言って手を離したタイミングで新しい飲み物がきて
「え、そっちのも美味そう」
「ちょっと交換しよっか」
これもいつも通りなんだけど
お互いの趣味が合うから選べない時はシェアして
「え、まじウマ」
「ね。ナイスセレクト」
ハイタッチしたりして