第12章 中忍試験開始!!
先程から胸のざわつきが収まらないマイは、ナルト達を追っていた。
そこまで離れていないはずだが、既に戦闘があちらこちらで始まっている。
足早にナルト達の姿を捉えられる範囲にいなくてはいけない…本能が呼びかけているようだった。
嫌な不安は一向に消えないが、今自分のいる試験の空気がマイは懐かしくも感じていた。
マイより一歳早くカカシが中忍になり、その後を追うようにマイも中忍に昇格した。
実力があったからこそ、力試しもかねて狙われた試験だった。
この試験がどれだけ簡単でないかは、マイ自身、身をもって体験している。
二次試験から殺し合いも認められている。
罠、嘘、だまし合い…。
最後までチームを信じる事が出来なくてはクリアできない試験。
ナルト達は成長している。絆もぐんと深まってきている。
しかし消えない…。
『とにかく…私が着くまで無事でいて!』