【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】
第6章 No One’s Yours
「あ、結構大惨事…。仁美、動かないでね。」
仁美の背中から研磨の体が離れると、研磨はティッシュを取ったり拭いたり忙しそうだった。
その音を聞いている間、仁美はずっと顔を隠してただ横になっていた。
「仁美、もういいよ。」
研磨の言葉に、仁美はゆっくりと目を開けた。
ベットの上に座っている研磨は少しの紅潮を見せているが、いつも通りのすました顔だ。
服は……。
良かったちゃんと着てる…。
だけど無造作にベットの下に置かれた彼の汚れた下着に、顔が真っ赤になった。
あの汚れた体液の感覚が、まだ背中に残っていた。
「あ…研磨…。背中に…その…あれ付いてない?」
拭いてくれと言っているのだろう。
差し出された背中を見て、研磨は目を細めた。
「いいよ、仁美は汚れたままで。」
「ええ?」
仁美の背中には自分が付けた痕と汚した痕。
彼女の体が自分が付けた痕だけで汚れればいいのにと。
本気で思った。