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愛が重たいです、南波くん【R18】

第5章 ダークホース




「す、好きな人ができたの…。」


一瞬、頭が真っ白になってもうた。


目の前にいる俺の好きな子に、好きな人ができた。

その一言にどれだけの破壊力があるか、彼女は知る由もないやろうな。

「そうなんや。同じ部署内の人なんか?」

平常心を装いながら古村に聞いた。

「そう…芹沢先輩って言うんだけど、知ってる?」

「いや、聞いたことないな。」

正しくは興味がない。

彼女以外の他部署の人間なんか、直属の上司に当たらんのやったら知らんに決まっとる。

でも、男が多い職場ではあるし、何人か彼女の好印象な話も聞いたことがあった。

相手が好意を寄せても、間違いなく古村はそれに気づかんやろなと思って、どこか安心しとる自分もいたんや。
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