第1章 まもりたい。【坂田銀時】
「……おい、怪我してないか?」
「っは、はい……」
少し離れたところで銀時さんが話しかけてくれる。
「こわかったな。でももう大丈夫だ」
「っ、」
銀時さんに頭を撫でられ、その時の恐怖が今更ながら溢れてきて足元がガタガタ震えだした。
「……そりゃそーだよな、力強い男にあんなことされたらな。」
「こわ、かった……」
涙があふれ止まらなくなる。
「……。。」
その時、銀時さんに抱き寄せられる。頭を胸にあてられ、全身に銀時さんを感じる。
「っ、え、」
「泣き止むまで銀さんの胸、貸してやるから……こわい、か?」
優しい声が胸にしみ渡る。
私は首を振り、そのまま泣き続けた。その間背中を撫で続けてくれた。
たった2日しか銀時さんとかかわっていないけど……わたし、
銀時さんのこと……きっと……。