第7章 疑心暗鬼~時透無一郎
「もう本当に移動しないと鬼がでるかも。」
流石に泣き止んだゆきに無一郎が言った。
「すみません。もう大丈夫です」
「じゃあ蝶屋敷に行くよ」
「え?何故ですか?」
「柱合会議でお館様の話ちゃんと聞いてたの?僕達明日から任務に行く者達は蝶屋敷にて体を調整して出発って言われただろ。」
「聞いてなかったです…」
申し訳なさそうに下を向いて謝るゆきが可愛かった。
「抜けてるとこあるからね君は、とにかく早く蝶屋敷に戻ろう。」
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ー蝶屋敷の診察室
「冨岡さん以前の傷の治り診ますので、上着を脱いでください。」
落ち着かない様子の義勇がいた。
「診てもらわなくても大丈夫だ」
「だめです。任務前の診察ですよ。」
義勇は、渋々承諾した
蝶屋敷の入り口では、凛が無一郎の帰りを待っていた。
「どこ行ってたんですか?心配しましたよ」
無一郎を見つけ、凛は一目散に向ったが、スッとかわされてしまった。
「あれ?ゆきお姉様?一緒にいる…?冨岡さんが探してましたよ」
「えっ?そ、そう」
「今診察室にいらっしゃいますよ」
その場で足が動かないゆきを無一郎が手を引いて診察室に向かった。
診察室に近づき無一郎は部屋の内部に目をやった…
中には、上半身裸の義勇に抱きつくような姿勢で寄り添うしのぶが見えた。
急に立ち止まる無一郎に、ゆきがびっくりしてぶつかり、立ち止まる無一郎の視線の先を見た。
「ぎ、義勇さん?」
こちらを見てしのぶは微笑んでいる。
「あらあら。お二人さん楽しんで来られましたか?」
義勇が慌ててこちらに気づいた様子だった
何とも言えない表情のゆきが居た…。
「すいません。お二人こそお楽しみ中みたいで。僕達は失礼します。行くよゆき」
呆然とするゆきの肩を抱いて無一郎は部屋を出ていった。
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縁側に元気なく腰かけるゆきの隣には、無一郎が寄り添っている。
「明日から任務なのに、、、。」
ポツリとゆきが呟いた。
「危なくなったら僕が守ってあげる。継子じゃなくなったけどゆきは大事だから。僕は君が好きだから、、、。」
弱々しいゆきの肩を抱き二人は、自然と唇が重なった、、。