第24章 刀鍛冶の里〜時透無一郎 冨岡義勇【R18】
「えっ?師範が着せてくれたんですか?」
「すまない…着せた」
部屋に変な空気が流れる…。
義勇は、少し慌てて話題を変えた。
「甘露寺が里で店が出ている場所に炭治郎と居るから後でお前を連れて行く約束をした。」
「そ、そうなんですか?わかりました。浴衣を着直すので師範あっち向いてて下さい。」
二人は宿から出て、里のお店がある場所を目指した。里は賑わっていて家屋の中の光が綺麗に輝いていた。
目新しいのかゆきは、目を輝かせ里中を見渡していた。
こんな何気ない事に、俺は今幸せを感じている。
遠くに甘露寺達の姿が見えた。
「おーいこっちだよ~」
ゆきが嬉しそうに走って歩み寄る。無邪気にお店に売っている鏡やくしなどを見ていた。
「義勇さんお久し振りです」
「炭治郎元気だったか」
「はい」
「ゆきと里に来ていたんですね?さっき露天風呂でゆきと一緒になっちゃって焦りましたよ~」
義勇の目の色が変わった。
「どういう事だ?」
「露天風呂は、混浴なんですよ」
「炭治郎…見たのか?」
「え?」
「そのゆきの体を見たのか?」
「いえいえいえ!見てません//逆に僕が見られちゃいましたよーハハハ!」
甘露寺が義勇を呼びに来た
「ねぇねぇ冨岡さんゆきちゃんにあの鏡買ってあげたら?」
ゆきが目をキラキラさせながら鏡を見ていた。
「すごく気に入ったみたい。買おうか悩んでいるの」
ゆきは、鏡を見て頭にふと光景が浮かんだ…
沢山並んだ手鏡にくしにかんざし…悲鳴?
私必死に逃げてる?何から?
「…」
「ゆき!」
義勇に肩を叩かれ我に返った。
「どうした?すごい汗だ」
「な、何でもないです。」
義勇は、ゆきが手に持っている手鏡を取り上げた。
「これを、くれ」
ゆきは、目を丸くして義勇を見る。
「師範…買ってくれるんですか?」
義勇は照れくさそうに、頷いた。
里の外れから花火が上がりだした。
「冬になりかけてるのに花火?」
ゆきが不思議そうに花火を見上げながら言った。
お店の主人が教えてくれる、今年最後の花火だと…。
花火を見上げるゆきの横顔は、胸が苦しくなるほど可愛くて綺麗だった。