第10章 突風
『はぁ、はぁっ……はぁ…』
「フーッ……、大体の隊士共だったら
今頃気絶しててもおかしくねェんだがなァ……、
お前、意外とやるじゃねェか。」
『あ、りがと…う……ございま、す…っ』
褒めてくれるのは嬉しかったけど
正直もう会話をするのさえ辛いほど呼吸が乱れてる。
不死川さんも息は上がっていたけど
私よりまだまだ余力は残っていそうだった…。
お互いそれぞれの流派の型も出しながらの打ち合いで、私はもう木刀を握っている手の感覚が無くなってきて…
『も、う……、げ、限界……』
「フンッ、だろうなァ…」
…不死川さんの嫌味な言葉が耳に届くのと同時に、私は中庭の地面にバタッと倒れた。
ーーー…