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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第6章 唐突




「見たことがない型ね…。
珍しいから無惨様に報告しなくちゃ。」


『はぁっ、はぁ…』


「あ、もう息が続かない?
やっぱり人間は体力の限界が来るの早いわ〜」





…確かに、人間は鬼と違って
体を切られても再生なんかしないし
体力だって限られてる。


それでも、鬼殺隊のみんなは
こんなにも強い鬼が現れても
命をかけて戦い続ける……



いつか、鬼舞辻無惨も葬って
平和な世界を取り戻す為に…。




だから私も、みんなと同じように命懸けで戦わなきゃ…。



離れたところにいる西口さんだって
仲間が大勢殺されたのに、1人でこの鬼を相手に持ち堪えてた…。



そんな彼に恥じない為にも
絶対にこの鬼を倒して見せる…!!



どんなに相手が強くたって
鬼殺隊に入ると決めたんだから……


最後まで諦めずに、立ち向かって戦うんだ…!!






『…ふーっ。
あなたには……私の限界なんか見極めれないでしょ。』


「…は?今…なんて言った…?」


『所詮下弦の鬼は上弦には及ばない。
あなたは4番目だから……下から数えた方が早いもんね?』


「なん…だと…?」


『だって、私みたいな女の剣士を
まだ殺すことができてないじゃん。
遊ぶとか何とか言ってたけど
本当はなかなか殺せない私に、手こずってるんでしょ?』




私の挑発めいた台詞を聞いた零余子は
怒りを隠しきれてなくて…


顔付きが険しくなり、額には血管が浮き出ていた。






「ふざけんなよクソ女が…!!!!
お前なんかアタシが本気出せばすぐに殺せるんだよ!!」


『じゃあやってみせてよ。
まぁ、所詮下弦の肆のあなたには
大した技は出せないだろうけどね?』




…零余子は私の嫌味に相当ムカついたようで
歯をギリギリと食いしばり、般若のような形相で私を睨んだ。



挑発なんて、私も気分は悪いけど
話していたお陰で、荒くなっていた息は少し落ち着いた。




…でも、きっとこの後
零余子は私を本気で殺すつもりの大きな技を仕掛けてくるはずだ。






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