第8章 会いたい気持ち
翌日は一旦オフとなる。そんな日。
「雅?」
「え?」
たまたまいった食事のカフェテリアの席、声をかけてきたのはミキだった。
「…もしよかったら、横いい?」
「ん!」
「ありがと」
「今日新条さんは?」
「今日は私一人。」
「そか!」
「…ねぇ、雅」
少しばかり不安そうに見つめてくるミキに対して雅はんー?と間の抜けたような返答を返す。
「…加賀とさ、話した?」
「してないよ」
「……そっか…」
「ていうか、実際には話したんだけど…私は逃げてきちゃったっていうか…」
「え?」
そうして『ミキだから』…と雅はチーム内で起こったことを話した。そしてそれを助けてくれたのも加賀だと言う事も。
「…そうだったのか…」
「ん…」
「それの事かな…」
「え?」
「今日子さんがさ?頭抱えてて。」
「……ッッ…」
「でも疑いは晴れたからとは言ってたけど…」
ふっと胸をなでおろす様に安心した雅。
「…でも…私、加賀さんの事諦めれないんだ…どうしたらいいんだろうって…」
「あきらめなくてもいいんじゃない?」
結論!と言わんばかりにミキは答えた。
「…でも…面倒くさいと思われたりして無いかとか…そんな事ばっかり考えちゃって…」
「迷惑じゃないとは思うけど…」
「…・・ッッ…」
2人での久しぶりの昼食も終えて、店を後にした二人。
「…ごめんね?なんか…なさけなー」
「そんなことないよ。私もさ?新条との恋が実るっていうか、付き合うまでの間に何回か衝突したよ」
「え?」
「だって私こんな性格じゃん?それにあいつもはじめは不条理に八つ当たりして…いまじゃいつもいてくれる片桐、あー…メカニックも居なくなったり?一人ぼっちになってたりさ」
思い出話と言わんばかりにミキは話し出した。