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Winner【サイバーフォーミュラ・加賀】

第28章 幸せな時間


昨夜、あれから何度と抱き合ったか解らない二人だった。少し眠りにつけば時期に起き上がった。

「…なんか…寝た気がしない…」
「時差ってのがあるだろ。」
「…そうだった…」
「それとも?今日は家探しやめとくか?」
「やだ…行く」
「そういうと思った。」

背中を向ける雅をぎゅっと抱きしめる加賀は嬉しそうに笑っている。

「…どうかした?すごく機嫌よさそう」
「そりゃ機嫌もよくなる。」
「へ?」
「好きな奴とずっと一緒に居られる…すげぇ幸せしかねぇだろ…」
「ッッ」
「あ、」
「何?」
「俺から離れんなよ?」
「ん、」
「…クス…じゃなくて、今日特にな?」
「え?」
「集中すると周り見えなくなるだろ、気付いたらいなかったとかってなったらマジでココ、悪いから…」
「悪いって…?」
「治安」
「あ、そっち?」

『そっか…そうだよね?』としきりに言っている雅を見て加賀は笑いかける。

「もしかしなくても、これから先がどうって勘違いした?」
「…ッッ」
「心配しなくてもそれも離すつもりねぇから安心しろ」
「…ッ城君…?」
「そっちの心配だったんだろ?」
「…ッッ」

そうして着替えれば二人は一緒に部屋を後にする。

「…あ、そういえば…」
「どうかした?」
「グレイたちの連絡先って知ってるか?」
「あ、今度教えてくれるって。だから今日のお夕飯の時に聞いてみるよ!」
「そっか、ならいいや」

さらっと手を繋ぎ、指を絡める加賀に少しだけ照れくさそうに握り返す雅。上着の前をほとんど開け広げている加賀の首元には雅が送ったネックレスがかかっている。

「…つけてくれてたんだ…」
「ん?…あぁ、コレ?」
「ん、ありがとう…」
「そりゃ着けるだろって…。なんで付けねぇ前提な訳」
「だって…かわいすぎたかと思って…」
「ペアで、お揃いならなおさらつけるだろ」

くすくすと笑っている加賀の腕にぴたりとスリ着いた雅だった。
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