第3章 鬼に稀血
「…クソが……クソ……。」
鬼に陵辱される位なら自害するのに。
傷を治し、無理矢理欲情されられたこの甘い血の匂いは間違い無く血鬼術なのに。
今自分が夢中になって体を貪っている女はただの美しい人間の女だった。
実弥は仁美の体を持ち上げて、太い木に仁美の押し付けた。
両足を抱えられ、不安定な体勢は実弥に身を任せた。
体がずり落ちない様に強く実弥に抱き付いた。
仁美の小さな肩に、実弥は喰らい付いた。
「っ!」
仁美の小さな悲鳴と共に皮膚が切れ血が流れた。
もう傷は治らなくてその血は鉄の味がした。
自分が作った傷跡を舌で舐め上げると、仁美から甘い声が聞こえた。
その声が余計に情欲を掻き立てられるから、実弥は仁美の口を唇で塞いだ。
これ以上理性を失ってしまったら、仁美に何をするか分からなかった。
実弥はズボンから自身のモノを取り出すと、なんの準備もなく仁美の体の中に深く埋めていった。
「っ!ああっ!」
仁美の中はうねる様に実弥のモノを締め付けて、簡単に受け入れていた。
先程までここが鬼に陵辱されていたのがすぐに分かった。