第4章 おでかけ
「彼氏も婚約者もいませんわ。兄たち2人は直ぐに結婚をしたのでミへーラフィ侯爵家として続いていきます。私は……」
少し黙り込むも軽く息を整えるマキア
「養父次第ですね。……ミへーラフィ侯爵家にとって利益になる家と繋がりたい場合が、私の結婚相手と考えてるようです。」
そう聞いたギルヴァが軽く眉間にシワが寄る
「もう決まってるのか?」
「いえ!話はありませんわ。私は召喚ができるから魔法塔に勤めて召喚で貢献するのが良いと今の養父は思っているようです。」
「そうか……いいのか?それで?」
「うーん……私のことを良いと思ってくれる方がいればいいですが、今はそのような方は居なくて…だいたいが、召喚魔法を欲したいという下心が丸出しなのですよ。」
困っちゃいますよね…と言いながら苦笑するマキア
(確かに、召喚魔法は珍しいから欲しがるなんて当たり前だ。)
だが、自分より魔力が高い女を妻にしたいと考える人間は居ないのだろう……
だいたいは魔力が同じくらいか、自分より下の魔力の女を妻にして支えさせるのが人間のやり方と聞く
そう考えながら話を聞いていたギルヴァ
「なんで聞いたんだ?」
「え?」
「女が居るかどうかと……何故、聞いたんだ?」
「そ……それは……」
どう答えようかと思っていたマキア
返答を待つギルヴァ
2人の傍に突然に強い突風がふいて、よろめくマキア
それを支えるために抱きしめたギルヴァ
距離が近い2人
お互いが鼓動が早くなるのを感じる。
鼓動がそれぞれお互いにバレてしまうんじゃないかと思っていた。