第10章 がいこうかい かいし
「〚同盟国GJRIの代表のお2人と一緒に舞台に上がってもらいますのは……
聖クルセミア教会!
オディアス・フォス・クルセミア教皇様です〛」
進行役の紹介に会場内は騒然とする。
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オディアス・フォス・クルセミア
ライトグレーの髪、金に近い黄色の瞳、皺があるが初老とは思えない見た目と威厳があり、神々しさもあるように見える
白と金色の豪華な礼服姿
聖クルセミア教会でトップの教皇
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「……まさか……」
「嫌な予感……当たっちゃったよ……」
ざわめく会場の中…
ビィナとレンヒは驚きの表情は隠せない
「……聖クルセミア……それもトップかよ……」
ギルヴァは、入場してきたオディアス教皇を睨んでいた。
代表は入場前に代表同士での交流が少しあると、
前日にガエテ皇太子が言ってたのを思い出したギルヴァ
(あいつらも教皇の参加をさっき知ったのか……だから顔色が……)
そう考えながら、ガエテ皇太子とエマリビア皇太子妃の方を軽く見るギルヴァに、ガエテ皇太子は気付いて苦笑の表情を浮かべていた。
オディアス教皇が入場し
同盟国GJRIの代表であるティーグ夫妻を後ろに従わせて舞台へ上がる。
それと同時に、ヒューニンザ帝国人と同盟国GJRI関係者が頭を下げる
マキアも頭を下げようと、ギルヴァの腕から抜けようとしたが、ギルヴァが止めた。
「悪いが……マキア……頭を下げないでくれ。」
マキアにだけ聞こえるような小声だが、明らかに嫌悪感が表情に出ているギルヴァが頼んできた。
他を見ると、
デビアン帝国代表と関係者を始め
レイミセイ大国の代表と関係者も、
テイツチ大国代表と関係者も、全く頭を下げず普通に立っていた。
それを確認したマキアは頷きながら
「失礼いたしました。ギルヴァ様含めて、デビアン帝国の皆様にご迷惑をかけてしまうところでしたわ。」
「いや……後でちゃんと説明はする。……マキアが謝ることじゃない。……ただ……今の俺たち(デビアン帝国)は、聖クルセミア教会とは対等の関係にいたいんだ……頭を下げて、下になりたくない。」
ギルヴァの話にマキアは微笑み
「かしこまりました。」