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化身来華【鬼滅の刃】

第14章 ちょこっと余談(よだん)





そう顔を上げると…

師匠は苦しそうに…笑っていた


恵土「きっかけはどうあれ(2番目に母を助けることを頼まれたこと)…
この世に生まれてきて…
お前に出会えて…本当に良かった(微笑)

頑張る理由が…生きる理由が、また、一つ出来た

お前のお蔭だ」

苦しそうな顔で、くしゃりと…悲痛に表情を歪めた


やっぱり…痛いんだ
全身をナノ単位で内と外から切り刻まれ、そのナノ単位の細胞一つ一つが更に切り刻まれながら下ろし金で骨ごとゴリゴリ削られる感覚…
最低でも…たった一人の、神の階層に近い、徳の高い魂でも…その五百億倍の痛覚を感じる

それが…
10垓人?
それが今の人口?
地獄落ちの人もいるのに?
更に下の癌だとどうなるの?

私は神の階層に近いって…どういうこと?
だから師匠は私に惚れたの?
原初の滅神って何?
原初の始祖神って何?
私は一体どうしたらいいの?


恵土「………

何かを求めたくて、話した訳じゃない
もう十分、一杯してくれている」

しのぶ「!!」ぎりっ!!
どこが!!
と言い掛けて呑み込んだ

違う…師匠が言いたいことは違う
と瞑目して目を伏せて膝の上の拳を強く握り締めて

正座したままで…静かに震えながら耐えた


恵土「お前も……
色んなことがありながらも……

必死に耐えて、大事に出来る人間だ

それが一番大事なんだ…


人として」微笑

しのぶ「それが…

それが!
してくれてることと、何に関わってくるんですか!!!」激怒
恵土「命だよ」真顔

しのぶ「………え?」

恵土「浄化だ…

極めて身勝手な人は、人を見ることを怠る
自らのみを見、正当化を図り、その心を無くす

人を見る心、命を命として扱う思い遣り、大事にしようと慮る優しさ…
全てあって…初めて人と言える
生きていると言える

お前も…カナエも…義勇も…行冥も…愼寿郎も…耀哉もあまねも…
きちんと生き、自らのしたことと向き合い、背負い、
人のせいにせず、人の責任や罪とせず、繰り返さぬよう生きている
それが肝心なんだ…

それが……私の削りを…軟化してくれている……


お前は…私を一杯癒やしてくれた

掛け替えの無い、大事な人達だ」微笑

しのぶ「っ」
ぽろっ←目が震え涙が零れ落ちる

今…やっと、わかった……


だから……

こんな、貴方だから
好きになったんだ


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