【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──
第6章 「しのぶ恋なれ、夏の宵**」
「写真、撮ってもらっていい? 」
「かしこまりました。喜んで」
仲居さんが笑顔で私のスマホを受け取る。
「では、お二人並んでいただいて……はい」
先生が私の隣に移動し、手が私の腰に回された。
「――っ」
服の上からなのに、さっきの熱が一瞬よみがえって、ドキっとする。
でも、先生の手はガッチリと私を掴んで離さない。
「はい、撮りますねー。いち、にの、さん」
カシャッ。
「もう一枚撮りますね、少し寄っていただいて……」
「ほら、もっとこっち」
ぐいっと引き寄せられて。
気づいたら、私の頭が先生の肩に軽く当たっていた。
先生の顔が近づいてきて、その頬が私の頭に触れる。
「……近く、ないですか」
「いいじゃん。記念なんだし」
耳元でそう言われて、逃げ場がなくなる。
(え、ちょっと待って。どんな顔すればいいの……?)
視界の端に、先生の白いまつ毛が見えるぐらい近い。
頬に伝わる体温。
肩に触れてるところから、じわっと熱が広がっていく。
「はい、チーズ」
カシャッ。
「ふふ、素敵なお写真が撮れましたよ」
スマホを返してもらって、画面を見る。
そこに写っていたのは。
満面の笑みの先生と、顔を真っ赤にしながら、でもちょっと嬉しそうな私。
それは、どこからどう見ても「兄妹」というよりは――。
「……恋人同士、みたい……」
思わずこぼれた声に、先生が「ん?」と首を傾げる。
「な、なんでもないです! いただきましょう!」
慌てて誤魔化して、箸を取る。
先生は意味ありげに笑いながら、ジュースの瓶を傾けていた。