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【呪術廻戦/五条悟R18】── 花冠の傍らで ──

第6章 「しのぶ恋なれ、夏の宵**」


「五条様。ご夕食の準備にお伺いいたしました」



部屋の外から、仲居さんの澄んだ声が聞こえた。



「――っ!」



勢いよく起き上がったが、浴衣ははだけて、帯は緩んでいる。
こんな姿、見られたら――
何してたか、一発で分かっちゃう。



「ど、どうしよう……っ」



慌てて襟を直そうとしたけど、手が震えて全然うまくいかない。



「落ち着いて。……ほら、じっとして」



先生は手早く私の襟を直し、解けかけた帯をキュッと結び直してくれた。
一瞬で着崩れが直っていく。



「髪も、少し乱れてる」



先生が指で私の髪を梳かし、耳にかけてくれる。



「うん。これで大丈夫。浴衣似合うね、かわいい」



そう言って、ポンと頭を撫でてくれた。


(……かわいい、って……)


その言葉だけで、さっきまでのもやもやも。
情けなさも、全部ふわっと和らいでいく。

 
(……う、嬉しい……)


つい口元が緩んで、慌てて頬を押さえた。
だけど、スースーする足元に気づく。


(あ、あれ? わたしのパンツどこ……?)


あたりを見回すと、畳の上に落ちている淡いピンクの布切れ。


(っ……は! あんなとこに……!?)


慌てて回収しようと手を伸ばした瞬間――
先生はそれをひょいと拾い上げると、しげしげと眺めた。



「のパンツ、濡れて色変わってるよ。これ、もう穿かなくていいんじゃない?」



そんなに、まじまじ見ないでっ!!
というか、ノーパンで過ごせって言うの!?



「っ……ばか! かえしてくださいっ!」



私はそれをひったくると、即座に旅行カバンへ飛びついた。
ごそごそと替えの下着を探し出す。



「み、見ないでくださいよっ……!」



私は先生に背中を向け、浴衣の中に手を突っ込んでなんとか足を通す。


(……ああっ、焦って足が引っかかる……っ)


背後から「あはは、必死だね〜」なんて笑い声が聞こえる。
なんとか履き終えて、乱れた裾をバサッと直す。


(……ま、間に合った……!)
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